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【コラム】デザイナー小林幹也によるMASTERWALの新たなブランド YUシリーズ
2018.09.07

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デザイナー小林幹也による、MASTERWALの新たなブランド YUシリーズ




2017年9月に発表されたマスターウォールの新ライン「YU」。 国内外で注目を集める家具デザイナー小林幹也さんとのコラボレーションにより、 今までのマスターウォールには無かったデザイン性を付加。 従来のコンセプトに新しい視点を融合させた結果、ブランドに新たな世界観が生まれました。


右:MIKIYA KOBAYASHI DESIGN 小林幹也 / 中: 株式会社アカセ木工 生産部部長  北村 浩三/ 左:株式会社アカセ木工 常務取締役  山本 高康


-「YU」を小林さんとスタートさせることになったいきさつは?


北村:私が小林さんを知ったのは、とある家具メーカーさんから発売されたチェアを展示会で見かけた時。その特徴的なデザインと座り心地の良さが気に入り、すぐにデザイナーを調べたのがきっかけです。当時、会社も新しいデザイナーさんと仕事をしたいという意向があり、小林さんにお声をかけさせていただきました。

小林:初めてマスターウォール本社にお邪魔した時に感じたのは、工場内の綺麗さと社内の雰囲気の良さ。また、マスターウォールは自社の直営店を通じて、商品の品質や見せ方といったこだわりをきちんとお客様に伝えているのも魅力的ですね。当時工場長だった北村さんとは同い年ということもあり、フレンドリーに接することができました。しかし、北村さんが僕に会う前から興味を持ってたなんて初めて知りました(笑)。

山本:小林さんには、今まで築いた直線的で重厚なデザインから進化させ、ウォールナットを使いつつ新しいイメージになるようお願いしました。

小林:いただいたお題を元に、既存のラインアップとコーディネートした時にも、お互いより良く見えるようなデザインを意識しています。



―ブランド名「YU」の由来は?


小林:いろんなメーカーさんとお仕事する中で、いつも土地感が伝わるブランド名を付けたいと思っています。マスターウォールの本社は岡山にありますが、実は私の妻も岡山出身。以前から岡山には縁がありました。自然が豊かでのどかな風景、ご飯も美味しくて人も穏やか。そんな岡山から受ける優しい雰囲気をイメージして「YU」と名付けました。

自然豊かな岡山の地

 

-今回発表された新作の見どころ、デザインについて教えてください。


小林:まず「UC1」ですが、無垢材の背もたれと後脚を繋げて優しい印象に仕上げ、思わず触れたくなるようなフォルムを目指しました。また、笠木の下に指をかける「切りかけ」を作り、引き手として椅子を動かしやすいよう工夫したのも特徴の一つです。椅子のデザインで重視しているのが、椅子の後ろ姿。実は、椅子って前からよりも後ろ側から見る場合が多いんです。だからこそ背面の美しさにはこだわっています。

山本:「UC2」も、笠木と背もたれの大きなカーブが特徴的ですね。

小林:はい。肘を乗せるアームには角度が付いているので、体重をかけても手前に落ちず程よく体をホールドします。機能面で言うと、アームの下がフラットなのでテーブルに乗せられて、椅子を別の場所に移動させることなく掃除ができます。3脚までのスタッキングも可能です。



-チェアを制作する上で大変だったところは?


北村:一番苦労したのは「UC1」の後脚の形状ですね。接合部を笠木のアールに合わせる必要があるのですが、接合部を笠木と同じ角度に曲げるのではなく、薄く削って合わせているんです。ここが非常に難しかったですね。





「UC2」は無垢材を削り出していき、肘の部分は2枚の板を組み合わせて作りました。この椅子のおかげで、今までやったことのなかった技術に挑戦できました。




-椅子の他にも、スチールを使ったベンチが登場しています。




小林:「UC6」のベンチは、板座が中央に向かって2度ずつ傾けてあります。フラットだとお尻が痛くなりやすいんですが、角度を付けるだけでも疲れにくくなります。座面の下にはスチールパイプを渡し、しっかりした構造ながら軽さを出しました。ワイルドウッドシリーズにも繋がるデザインですね。



-丸脚が特徴のテーブル「UT1」、そして卓球台「UA1」も話題ですね。




小林:「UA1」は、卓球台をデザインするというよりも、ウォールナットの上質なテーブルそのものに卓球台に必要な要素を足すという発想。天板中央に真鍮(しんちゅう)を埋め込んだミニマルで贅沢な卓球台です。支柱とネットは簡単に外せるので、会議やレクリエーション用のテーブルとしても使えます。時々、事務所で卓球やバトミントンをしてリフレッシュすることがありますが、そんな仕事の合間や家族の時間を楽しめる家具です。マスターウォールはDJブースやギタースタンドといった、ほかのメーカーでは作らない遊び心のあるアイテムが商品化されていますし、これは卓球台を提案するまたとないチャンスだと(笑)。北村さんにメールで提案したところ、1分後にOKのお返事をいただきました。決断がスピーディなところも良いですよね。



-デザインを発想する上で大切にしているのは?


小林:まずはブランドの個性と特徴をしっかり捉えてデザイン開発に繋げます。具体的には、メーカーさんと密にコミュニケーションを取り、何を大切にしているか、働く人が日頃どう過ごしてどんなことを考えているかを汲み取り、デザインに落とし込むべきポイントを見つけます。 後は、日々の観察も大切。自分や家族、周りの人の過ごし方を見て、時には自分が知らない生活を過ごす人とコミュニケーションを図ることも。物、空間、使う人の関係性を考えながらデザインのプロセスを踏み、暮らしにすっと馴染むようなものづくりを目指しています。

山本:「YU」では小林さんデザインによる試作段階のアイテムもあります。今後も新商品の開発をはじめ、新しい素材などさまざまな取り組みにチャレンジしていきたいと思います。ぜひショールームや展示会などに足を運んでいただき、見て触れて、作り手のこだわりを感じてください。