「SL CHAIR」は、“Small Luxury” をコンセプトに 繊細な美しさを見せる細いフレームと大きなアールを描くエレガ ントな幕板が印象的な、押野見邦英氏(k/o design studio 主宰)デザインのチェアです。 幅380mmと小ぶりなチェアは、オフィスのラウンジやワークスペース、図書館、カフェ、住空間など、さまざまな空間で 愛されながら、長く使っていただくことを考えてデザインされました。
「SL CHAIR」の座り心地の良さは、座面に薄っすらとある円形の窪みから生まれて います。この窪みが、着席時に身体が前に滑っていくことを防ぎ、心地よい座り心地を 創り出しています。 そして、非常に軽量で、女性でも片手で持ち運びが可能です。食事や掃除など椅子 を動かす機会が多い日常生活をストレスなく、快適に過ごすことができます。
写真:Nakasa & Partner
日本人は根付やぐい呑等の小さいが手の込んだものに、豊かさを感じて愛でてきた。 椅子も大きくゆったりとしたもの以外に、小さく軽くて、必要に応じて何処にでも移動できて、ちょっと腰掛けられたり、も のを置けるものがあったら便利だが、それは美しく手触りの良い本物の木材で作られ、小さいながらも凛とした姿のもの が望ましいと思う。
円と直線から構成されるシンプルなデザインながら、ブラックウォールナットやオークの無垢材から作られているので、素材 感に富むが、座の裏側にもこだわったので、製作はシンプルな外見と裏腹に手強く、熟練した木材加工の技量が必要 だった。
勿論ホームユース以外にも、最近のワークプレイスにおいてはCo-Workスペースなどで、ごついオフィス家具に混じって、 こんな木椅子があったら、サイドチェアとして活躍するのではあるまいか。
押野見邦英
一級建築士、芝浦工業大学建築学部客員教授、2001年KAJIMA DESIGNを退職しk/o design studioを主宰、横浜国立大学大学院、東京工業大学等の非常勤講師を歴任。
国内外の建築やインテリアデザインで活躍し、日本建築学会作品選奨、JCDデザイン大賞、グッドデザイン大賞、IF賞、 さらに直近のシルバーマウンテン&レッドクリフ(洗足学園)では東京建築賞、BCS賞、BEST OF YEAR賞(ニューヨーク)等を受賞。