白石 健一郎/シライシ ケンイチロウ
2016年入社
2016年新卒入社。椅子の研磨・組み立て・仕上げを担当。現在は他部署の応援にも駆けつけるなど、工場全体を支えるコアメンバー。
ものづくりの仕事に就きたい。そう願って実家近くの製造業を探していた高校時代、先生に紹介されたのがマスターウォールでした。
ホームページで目にした「100年後のアンティーク家具へ。」という言葉。どんな家具を作り、どんな風に届けているのだろう。純粋な好奇心に突き動かされて工場見学へ足を運びました。
そこで目にしたのは、丸太の状態で仕入れた木を自社で切り出し、製材、加工、塗装、そして椅子の張地の縫製までをすべて一貫して行う圧倒的な世界でした。普通の家具メーカーではまず見られない、ゼロからすべてを形にする現場への衝撃が、私の入社の決め手です。最初の1年は補助作業が中心でしたが、2年目からは念願の椅子工程へ。右も左も分からなかった私が、気づけばここで10年の月日を重ねていました。あのとき直感した「すごいいい職場だな」という思いは、今も続いています。
家具製作は、当然最初からすべてを任されることはありませんので、少しずつ、自分のペースで技術を馴染ませていくことになります。私が製造の現場で何より楽しいと感じるのは、日々の「課題」に挑む瞬間です。
入社当時は1時間に3、4個しかできなかった作業が、今では6個できるようになりました。「この作業は10分でできたから、次はものの置き方を変えて1分縮めてみよう」と、常に時計を見ながら工夫を凝らしています。椅子の形状に合わせた独自の固定具(治具)を自分で作り、へこみを防ぎながら時間を短縮できたときの達成感は格別です。現状に満足せず、スピードと品質をどこまで高められるか。毎日の小さな挑戦が、私の確かなスキルへと変わっていきます。
普段は工場の中で黙々と家具に向き合っていますが、時折、工場見学に来られたお客様と直接お話しする機会があります。私たちが心を込めて研磨した木肌に触れ、塗装を施す前の素材を触ったお客様が「すごい綺麗……」と感嘆の声を漏らしてくださったとき、胸の奥から熱いものが込み上げました。この仕事を選んで本当に良かった、もっと喜ばせたい、と心から思えた瞬間です。私たちの家具は決して安いものではありません。だからこそ、ただモノを届けるのではなく、その先にある「豊かな暮らし」を届けているのだという意識を持っています。マスターウォールの強みである「オイル仕上げ」は、傷がついてもお客様自身でメンテナンスしながら、長く、共に時を刻むことができます。自分が研磨した椅子が、誰かの家で100年寄り添う。その責任と誇りが、私の原動力です。
10年間この場所で挑戦を続けられたのは、間違いなく「仲間」の存在があったからです。私が担当する椅子工程は少し特殊なラインですが、繁忙期や業務が立て込んでしんどい時には、部署の垣根を越えて誰かが必ず手を差し伸べ、助け合える応援体制が根づいています。
かつては繁忙期の作業に悩むこともありましたが、現場をよく知る上司が体制を改善してくれたことで、今はストレスもほぼなくなりました。職場には、すべての部署の仕事を完璧にこなし、スピードも品質も到底かなわないと感じる憧れの上司がいます。その背中を追いかけながら、今度は私が、新しく入ってくる皆さんの伴走者になりたいと思っています。専門的な知識がなくても心配いりません。私たちが丁寧に教えます。ここで一緒に、誰かの暮らしを変える挑戦を始めてみませんか。